ヘルニア患者に対する会社の配慮は?

結論:特別な配慮はない

今回は「腰椎椎間板ヘルニア」を患っている、中学生や高校生の方が質問者です。高校を卒業して、会社に就職したとします。このときに腰椎椎間板ヘルニアを患っていると、仕事が勤まるか不安があるのだと思います。
ヘルニアに悩む女性
そこで、会社では腰椎椎間板ヘルニアの患者さんに対して「どういった配慮をしているのか?」ここに疑問を抱いたことでしょう。

力仕事であれば、面接時に聞くぐらい

会社では、とくにこれといった配慮はありません。せいぜい、あるとしたら力仕事や、肉体労働の面接のときです。「腰の影響が大きい職場」であれば、採用の面接のときに聞くぐらいです。
例えば、
「うちは結構、力を使うけど、腰痛や体の持病はないですか?
と聞かれます。
持病について打ち明けると、念を押されます
例えば、
「実は、腰椎椎間板ヘルニアがあります」
と打ち明ければ
「病気があっても、うちは他の社員と同等に働いてもらいますけど大丈夫ですか?」
という感じで、先方は念を押してきます。

つまり、貴方が腰痛を理由に、仕事が果たせなくなったときに、言い逃れができないように、先回りして、いざとなったらクビにすることを告げているわけです。念書のようなものを書く場合もあるかもしれません。
クビにされる人
やはりクビにするときには、職場の上司も余計な裁判沙汰は起こされたくありません。先に念を押すことで、貴方が不本意に働けなくなったときに、不服を和らげるように配慮するでしょう。こういった意味での配慮は一番に考えられます。

社会制度上の配慮はない

腰痛では社会制度上の配慮はありません。あるのは特例だけです。例えば、女性社員であれば、生理になったり、妊娠や出産などによって休むことがあります。男性でも育児休暇などは法的に認められています。こういった法的に認められたものであれば会社は一切のペナルティーを与えることが出来ません。生理休暇を取得した女性社員を無下にクビすることはできません。
例えば、
「生理で大切な取引をフイした!許さん、クビだ!」
とはできません。

しかし、ヘルニアや腰痛に関しては、僕の知る限りでは法的に守られているものは一切ありません。ヘルニアだけでなく、エイズだったり、別の病気でも同じです。

ただし、特例として伝染性疾患の場合は、会社によっては、「出社停止措置」を下す場合があります。要するに、職場に伝染病が蔓延しないように、病気の社員に休んでもらう措置を取ります。この場合は一切のペナルティーがないはずです。ちなみにアメリカなどの医療先進国では頭痛になると、法的に欠勤が認められています。国の発展のためには頭脳を駆使することが避けられないからです。頭を使うほど頭痛が起こります。

残念ながら腰痛に関しては、法的な配慮が一切ありません。

ヘルニアが仮に法的に認められる欠勤として扱われるなら、やはりそこに生理や出産、育児などの特別な休暇が絡んでくるはずです。もしくは仕事上の労災などでは、会社も相当長く、クビにはしないでいてくれるかもしれません。

逆の立場で考えると

きっとあなたは不服に思ったはずです。
「ヘルニアにはどうして配慮がないのさ!もう少し配慮してよ!」
と思うことでしょう。

しかし、逆の立場で考えてみてください。例えば、社員がヘルニアで長期働けなくなったとします。このときに、いつ復帰できるのか復帰の目途の立たない社員をいつまでも会社に在籍させられますか?在籍させると、従業員の枠を1名空けておかないといけません。いつか復帰したときのために、貴方が働く枠を残しておくことになります。必要人員を1名欠いた状態で会社を運営させ続けることになるでしょう。

常に1名欠員があれば、毎日、他の社員さんは残業をします。僕も会社で働いているときには、欠員が出ると確実に残業していました。本来なら17時で帰れるのに、20時まで残業していることはザラでした。会社は、職員が残業をすると、1.25倍の残業手当を支給しないといけません。復帰の目途が立たないのに、こういった手当をずっと他の職員に支払い続けることになります。そうなれば人件費が余計に掛かります。また、職員さんは家族と過ごす時間を失ってしまいます
深夜に帰る人

離婚する多くの原因に、ご主人が仕事を優先し、家庭を犠牲にしている傾向があります。必要な人員が不足すれば、仕事が回りません。会社の立場であれば、残業を無理にでも社員に強いなくてはなりません。そうなれば必然的に家庭を巻き込んでしまいます。もし、ヘルニアで欠勤し、そのために、他の職員さんが離婚したなら、貴方はきっと一生恨まれるでしょう。

そうでなくとも、欠員が出れば仕事がキツクなります。キツクなった分、賃金に上乗せされるなら、良いでしょうけど、多くの場合は、欠勤者の有無に関係なく同一の賃金です。会社は残業代ぐらいしか支払えません。
また、職場の上司や、役職者の方々は、毎日サービス残業が続きます。
サービス残業をする上司

管理監督の立場にある場合は、法律上「雇用」されていることになりません。そのため、一切の残業手当すら支給されず、働き続けます。たぶん、上司の立場なら
「ふざけるな!この野郎!」
と憎らしく思うことです。

健康な人ならだれにも起こる生理や出産以外を、法的に認めてしまうと、社会が機能しなくなります。そのため、腰椎椎間板ヘルニアの患者に対して、会社側ではこれといった配慮はしません。面接のときに聞くぐらいが精一杯の配慮です

配置転換

会社によっては、腰痛患者に対して配置転換をしたり、関連会社に出向させたりすることもあります。出向とは、関連会社の間で移籍させることです。例えばディズニーランドとディズニーシーの間で移籍するような感じです。

ただし、事実上はそういった配置転換や出向は「名ばかり」のものです。例えば会社側が肉体労働を求めて採用した職員を、デスクワークの部署に配置転換することはできません。肉体労働を求めて採用した職員は、多くの場合がつぶしが効きません。学歴や所持資格によっては部署移動もあるでしょうけど、通常の配置転換は名ばかりのものです。

いわゆる「追い出し部署」に送り込まれます。

酷い追い出し部署だと、物置のような部屋に入れられます。大量の不要書類のシュレッダーをします。また、不要書類を裁断機で裁断後、裏紙を束ねてノートを作ったり、メモ帳を作成する業務を丸一日行わされます。
裏紙でノートを作る業務を命じられる人
情けなくなってその日のうちに、会社に辞表を提出するはずです。表向きは自主退職と、片づけられてしまいます。クビにすると裁判沙汰が起こることがあるので、あくまでも自主退職という形を会社は取りたいわけです。

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